今年度より開設されたロシアンメソッド専攻の第一回目のレッスンが4月27、28日の二日間にかけて行われました。
 今回は全ソ連コンクールやモンテヴィデオ国際コンクールで優勝された、モスクワ音楽院教授のユーリ・スレサレフ先生を講師としてお迎えし、本校の音楽ホールで行われました。ロシアンメソッド専攻を希望した一年生は、計8名。それぞれ50分のきめ細やかな指導が行われました。
 講師のユーリ・スレサレフ先生は、小柄でもの静かながら音楽に対する強い思いを感じさせるご指導でした。これまでと同様、藤本夕子さんの的確でわかりやすい通訳もあり、27日午後3時から翌日の午後まで、ほとんど丸一日にわたる8人の生徒へのレッスンは密度の濃い有益なものとなりました。
 また、28日朝には、15分間のミニコンサートがありました。ショパンのバラード第1番から始まり、前奏曲、ノクターンと叙情性あふれる音の世界に、観客は引き込まれていきました。また体の大きな動きはないにもかかわらず、ピアノの音は強弱の幅が広く、ホール全体に大きく響きわたる音色は圧巻でした。
 指導は、生徒の状況に合わせ、厳しくもあたたかいものでした。時代背景やエピソードを交えたユーモアのある解説は、聴いているすべての人にとっても楽しく、有益なものとなりました。

  

 一時間のレッスンの終わる頃には、生徒のピアノの音色は大きく変化し、だれもがその違いをはっきり感じました。
 次のレッスンでは別の先生が指導されることになります。今回のレッスンでどう指導し、どういう課題を与えたのか、生徒一人ひとりについて申し送りとして記録し、ユーリ先生は本校の音楽棟を去られました。
 ロシアンメソッド専攻第一回目のレッスンは大成功であり、今後に大きな期待を持つものとなりました。

【平成24年4月27,28日】