昨年度からお世話になっているリュトコフ先生がレッスンをしていただきました。リュトコフ先生はとても気さくで、いろいろなところに心配りをしてくださいます。レッスンでも、生徒達にわかりやすく、具体的なアドヴァイスをしてくださいました。
【W.A.モーツァルト/ソナタ ハ短調 KV457】
- 下に下がっていく短2度を聴く。皆に聞こえるように弾く。
- ペダルを多く踏まないように。練習の時はペダルを入れずに練習する。
- 終止形(T2ーX7 T)は、はっきりと。
- 心で泣いているような、やさしく抒情的な場面もあるが、音楽的には、しなやかで弱々しくなってはいけない。
- 左手のバスも同時に聴くこと。
- 曲が後ろ向きにならないように。前に曲を進ませること。
【A.スクリャービン/ソナタ第2番 嬰ト短調 作品19 第一楽章】
- 音量が小さくても、曲の中で何かが起きているのを感じること。
- 上の声部を常に響かせて。
- メロディーの会話をよく聴いて。それを聴衆にわかるように弾く。「問いかけと答え」をそれぞれ別の楽器で弾いているように。特に「答え」は分かりやすい音色で。
- メロディーラインをよく聴いて。音色を多彩に。
【L.v.ベートーヴェン/ソナタ 作品53 第3楽章】
- 音を濁らせずにペダルを踏み続けることはとても難しい。でもベートーヴェンは特別な何かが欲しかったから、あえてそのような表現にしたのだと思う。作曲者の思いを推察しながら演奏すること。
- 響きをコントロールするためには、ソプラノとバスをはっきり出すこと。
- 内声の16分音符を小さくして。クレッシェンドはつけないで。
- 上の層(上声部)は常に聞こえているように。
- 後をどのように弾こうか、ということを考えながらダイナミクスをつけること。
- 必ずテンポを落として練習すること。32分音符や16分音符のタイミングを正しく、明確に。