5月30日(土)にりゅーとぴあコンサートホールにて開催された「第9回 ロシアンメソッド公開レッスン
&コンサート」にて素晴らしい演奏とレッスンを行っていただいたアルチョム・アガジャーノフ先生より、
1年生の専攻者21名をレッスンしていただきました。

○演奏するにあたり4つの大切な点がある。
 @楽譜に書いてあることを忠実に把握する
 A何を表現している音楽かを理解する
 Bどんな音楽にするか
 Cどのような音にするか

 この中でBが一番大切である。

○ドビュッシー「水の反映」について(抜粋)

 ・Bachと違い非常にたくさんの指示が楽譜に記されている。印象派の絵を音楽によって描いている。
水の反映は、川ではなくおそらく湖だと思う。川は流れているので違うと感じる。
水面には森が映っているかもしれないし、風によって水が波立っているかもしれない。
これを演奏者が見えていないと表現することはできない。
音は、この世のものとは思えないほど美しい響きでなければならない。
ドビュッシーは音が全てと言ってもよい。
情景の空気や水の温度も感じながら、聴いている人の息が止まってしまうほどの美しい音で演奏すること。
ある意味奇跡を起こす気持ちで弾くこと。また、和声を理解していないといけない。ドビュッシーは和音が命。
どの音が聞こえているか、かなり意識を集中しないと響かない。これは、時間をかけて習得すること。

 アガジャーノフ先生は「世界には、いいピアニストは100万人くらいいるかもしれいが、大変素晴らしい
ピアニストはほんのわずかしかいない。それを目指すためには少しずつ音を理解し、
時間はかかるが練習を積み重ねていくしかない。」と仰いました。
一つ一つのご指導が、心に響くレッスンでした。


第2回専攻レッスン(6月1日〜6月4日)

講師:アルチョム・アガジャーノフ先生