○手首や腕がどの位置にあるときも、指先は常にしっかりタッチする。

○p(ピアノ)は「弱く」ではない。エネルギーは必要だし、pでもアクティブな音が必要な場合もよくある。

○組曲の中の一曲を弾くときは、全体の中でその一曲がどのような位置・性格なのか知る。

○例えば16分音符が多く並んでいるパッセージなら、指の独立をはかる訓練のために、アクセントの位置をずらした練習を重ねる。

○音階練習やアルペジオなどの基礎練習は、音楽的なことをあまり気にせずにフォームやタッチ、音だけに集中できるのでよく重ねるべき。

○鍵盤の手前だけでなく、奥で弾いた方が弾きやすいパッセージもよくある。

○ペダルを踏んだら指が楽をして良いのではなく、むしろペダルが無いときよりもはっきりと指で弾く必要がある。

○試験のために勉強している曲も、試験で終わらせずすべてきちんと弾けるようになるまで追求すること。

○技術的な難所は、今弾いているところがどの音符へ向かっているのか、方向性を感じて演奏すること。

○他がきちんと弾けていても、一カ所不完全なところがあるだけでそれまでの弾けていたところも無しになってしまう。すべての音をきちんと弾けるようにすること。

○作曲家たちは、他国とは違う自国の音楽やその特徴を誇りに思っている。

○若いうちに正しいフォームで弾けるようにしておくこと。

○手は、河にかかる橋のように、重みを支えられるフォームが必須。スポーツマンのように、演奏家も日々鍛えて訓練しなくてはならない。

○スケール・アルペジオなどの基礎練習があって初めてきちんとしたフォームで弾ける。

○曲を演奏することは、音を覚えて、楽譜通りに最初から最後まで弾くだけなのは正しくない。曲の形式、内容、音楽の変化を感じて理解しながら弾かなければならない。

○音楽は、いろんな性格があってこそのもの。主題もそれによって差があるし、調も違う。

○テーマの発展、どの音が特に重要かなど、演奏者がよく理解して弾くこと。

○肩をあげて弾いても良いことは一つも無い。オーケストラを指揮するように演奏をコントロールするためには、肩を上げていては弾けない。

○音楽のフレーズの「形」を、自分で分かって弾くこと。

 

第10回専攻レッスン 1/28〜1/30

講師:ユーリ・スレサレフ先生