今回は平成25年度の第5回ロシアンメソッド公開ピアノレッスン&コンサートにて素晴らしい演奏とレッスンを
行っていただいたグリャズノフ先生にお越しいただきました。


○バッハは、声部を取り出して練習することでその構成を頭の中に入れることができる。
 指でレガートで弾くことができるところは、ペダルなしで弾く。
透明感のあるところは ペダルがわからないように踏 むこと。その場合、音楽の幅を広げるという意味と、
教会のオルガンのような残響が5秒ほど響くような空間をつくる効果をねらうため。

○モーツァルトは、全ての音をしゃべるように弾くこと。速くても全てメロディーのように弾くために、
きちんと自分の耳で聞くことができているか注意する。楽譜のスラーをよく見て弾き方、音色を変える必要がある。
その違いを強調するために歌うようなレガート奏法とノンレガートのコントラストをつける。
スラーがついているから音を小さくするのではなく、1つの弦で弾いているかのように感じること。
また、響きをきちんとつけて、リズムを生かすこと。
モーツァルトがもっと長生きしたら、ショパンのノクターンを作曲していたのではないかと言われている。
ショパンはしなやかなラインを描くが、モーツァルトも同じである。
フレーズを構成しているラインが曲線でつくられている。

○音楽をつくる中で難しいのは、ある一つのイメージを一瞬で切り替えること。
最初は少し間をおく練習。それができるようになったら、つなげて練習する。

○テンポ感が感じるのを忘れると粒が揃わない。

○ベートーヴェンはオーケストラのようにシンフォニックに弾いてほしい。
どこが太鼓でシンバルで弦楽器なのか・・感じて弾いて欲しい。その違いを音として出すこと。

○音楽は結果が出ればどんな方法でも正しい。

それぞれの生徒の課題に対して、粘り強く具体的なご指導を行っていただきました。


第1回専攻レッスン(4月30日〜5月2日)

講師:ヴァチェスラフ・グリャズノフ先生