講師:アルチョム・アガジャーノフ先生
アガジャーノフ先生レッスンは、今年度3回目となりました。6月のコンサート&公開レッスンでは、自作の作品も含めて素晴らしい演奏とご指導でした。演奏家としての視点だけでなく、作曲家としての楽曲分析と表現力の深さに多くの方々が魅了されています。どの生徒に対しても、音楽の楽しさを教えてくださると共に、その厳しさも感じさせてくださる先生です。
(指導内容の抜粋)
○オーケストラの楽器であるなら、何に聞こえるかを常に想像すること。
○楽譜の中で全ての音に指示がある場合は無視してはいけない。
○リズム・テンポは絶対にキープすること。
○管楽器の場合、ブレスが大切なようにピアノの場合もフレーズの前に必ず準備すること。
○手首を上げすぎないことで、音と表現のばらつきを抑えることができる。
○いいピアニストはいつも違う奏法で弾く。
○音楽はコントラストとイントネーションをつけること。
○不用意なアクセントはつけてはいけない。
○シューベルトのようなロマン派の音は、そっとしっかり鍵盤を押すこと。
○レガートもマルカートも両方弾けるように。
○ピアノを弦楽器で弾くような感覚は大事。
○やわらかい音は腕をやわらかくして弾く。
○優しく弾くということはテンポを遅くすることとは違う。
○アクティブな動きは、音楽に意志が生まれてくる。
○普通にしゃべる→感情が伝わりにくい。小さい声→ニュアンスが生まれる。
音は感情を伝えなければならない。
いつもながら、優しいお人柄と共に音楽に対する妥協しないご指導は、聴講する生徒や先生方の心をとらえる素晴らしいレッスンでした。