今回ヴェルシーニン先生には、ロシアンメソッド専攻生だけでなく、専攻外の生徒でロシアンメソッド体験レッスンを希望した6名の生徒もみていただきました。初めてのレッスンということで緊張した面持ちの生徒に、ヴェルシーニン先生はピアノの奏法の基本から、わかりやすく丁寧に教えてくださいました。
ピアノを弾くときは、肩から鍵盤まで吊り橋がかかっているようなイメージをもつこと。肩に向かって筋肉の量は増えていくが、ひじから肩にむけての筋肉の力を抜くことで、自在に表現できるようになる、と説明してくださいました。ピアノを演奏する者にとって、こうした奏法の勉強は、重要な課題となりますが、先生自ら鍵盤に手を置いて分かりやすく示して教えてくださり、生徒も基本に立ち返って見つめ直すことができました。
またフレージングについても、フレーズとは人の話す言葉のようなものであり、イントネーションやアクセントが大切で、どの音に向かっていくのかをはっきりと示さないといけない。そして、テクニックというものはどうしても速さにばかりこだわりがちだが、一番大切なのは、手の動きがそのフレーズの動きと一致できるか(遅れていないか)どうかということなのだ、とお話しくださいました。そしてそのためには、しっかりと自分の目で見て確認する(無駄な動きがないかどうか)ことも大切であると教えてくださいました。