【平成25年5月27日(月)〜29日(水)】
講師:ヴャチェスラフ・グリャズノフ先生


 

  グリャズノフ先生は、前日のりゅーとぴあでのコンサートを終えられた直後にもかかわらず、疲れも見せず、27日から熱心にロシアンメソッド専攻生のレッスンを行っていただきました。

 前回のアガジャーノフ先生と同様に、グリャズノフ先生は、まず生徒がその作品をどのように演奏したいのかを尊重されます。

 たとえばバッハのインヴェンションやシンフォニアなど、どうしても譜面の音符ばかりにとらわれがちになりますが、その曲のもつ性格を丁寧に説明し、それをレガートに弾きたいのか、ドラマテックに弾きたいのか、など例をあげながら、生徒の表現したいものを問い、答えを導きます。そしてそれを実際に演奏するには、具体的にどの声部をどのように弾いていけばいいのかを、ピアノで弾きながら生徒にわかりやすく教えて下さいました。

 またフーガなどの作品は、内声をよく聴いていないという指摘をよくされていました。自分の耳でよくメロディーを聴かなければ、音楽として響かないということも生徒に伝えていただきました。
 3日間のレッスンを通して、さまざまな作品の特徴を捉えながら、ピアノを弾くための技術と、感受する心の大切さを伝えていただきました。