【モーツァルト／ピアノソナタＫＶ331　第一楽章】

• モーツァルトの作品は、シンプルな構造だが、その分欠点を隠せないから難しい。
• まずはモーツァルトの音楽をたくさん聴き、モーツァルトの良さを知ることが大切。
• 特にピアノ作品だけでなく、オーケストラやオペラなども聴き、どういう音色なのかイメージすること、そして歌っているように演奏することが大切。
• モーツァルトの音色を作るには、指先の緊張感、響きのある音、そして鍵盤の下までしっかり弾くことが大切。
• 冒頭のテーマでは16分音符を押さえすぎない。拍を16分音符で数えることが大切。
• Ｐ（ピアノ）でも支えられる音を出す。
• 自分が弦楽四重奏を弾いているようなつもりで、右手と左手をそれぞれ独立させ、バランスを聴きながらピアノを弾く。
• コントラストをはっきりと、表情豊かに響かせる。

【バッハ／シンフォニア】

• ポリフォニーを表情豊かに弾くためには、イントネーション（抑揚）をつけ、言葉で話すように演奏することが大切。
• イントネーションが変わると音楽が変わる、すなわち音楽の意味が変わる、ということを忘れずに。
• 全ての音程を感じながら、メロディーの要素を引き出すように。そのためにはしっかりと耳を使って、和音の変化や音程の変化を捉えること。
• 各声部のバランス、特に内声をしっかり響かせることが大切。

【ショパン／練習曲　作品２５−１】

• ショパンの練習曲は、ただの練習曲ではなく、音楽作品の１曲ずつとなっている。
• 技巧的に、多種多様に、しかも華やかに弾かなければならない。
• 作品２５−１での練習課題は、弾きにくい構造を克服することである。
• 低音とメロディ−をもっと出し、メロディーはしっかりとイントネーションをつけなければならない。
• ４分の４拍子として捉えることを忘れずに。
• １小節目の４拍目の四分音符を別にしない。どこからか音楽が聞こえてくるように。
• テーマを変化させる。一回目Ｐ（ピアノ）、二回目ＰＰ（ピアニッシモ）。
• ペダルの足の動きの確認。ピアノを弾く前に粒を揃える練習。どのくらい踏むか、感覚をつかむ。手のバランスを考えて。

コンサート（演奏：ラフマニノフ／ソナタ第２番、ショパン／バラード第１番）ならびに公開レッスンの様子

講師：アントン・イグブノフ 先生

アントン・イグブノフ先生には、今年度２回目のレッスンをしていただきました。
１０月２２日（月）には、新潟県の芸術の高校教員の会議である高教研芸術部会にて、コンサートと公開レッスンをお願いしました。
先生のピアノから引き出される様々な音色や響き、音の世界に、一同が引き込まれ、音楽の魅力を再認識できるようなコンサートとなりました。

また専攻レッスンでは、生徒の練習の度合いに合わせて、ポイントをしぼった的確なご指導をしていただきました。